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「死んだ顔を見ているうちに劣情をもよおし…」40歳女性を殺した犯人が現場に「精液」を残した“最低の理由”

『昭和の凶悪殺人事件』 #3

2022/12/30
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 留守番電話に伝言を残し続けながら、悶々とした日々を送る坂本のもとに夕子から「G市に帰ってきた」との連絡があったのは、昭和63年秋のことだ。

 だがその連絡があったきり、ふたたび彼女とは連絡が取れなくなり、たまに電話がかかってきても「いまはおカネがないから、もう少し待って」という言葉が繰り返された。

「午後4時に××交差点の本屋まで来て。おカネを少し持っていくから」

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 犯行当日となったその日、夕子から待望の電話があり、坂本は喜びを感じながら会いに行ったと語る。

 赤い車を運転してやってきた夕子は、「喫茶店にでも行って話をしよう」という坂本の言葉を無視して車をホテルに走らせ、駐車場に車を入れた。

「いまはカネがない。ここで話そう」

 坂本がそう言って入室を渋ると、「なにさ、甲斐性なし」と夕子は言い、「あんたとはもう会わない。今日が最後」と続けたのである。

女性を殺害後…

 夕子は借りたカネを返済するつもりなど微塵(みじん)もない。そう理解して頭に血が上った坂本は、用意していた紐で彼女の首を絞めて殺害したのだった。

写真はイメージです ©iStock.com

 ではなぜ現場に精液があったのか。捜査員に問われた彼は言う。

「死んだ夕子の顔を見ているうちに劣情をもよおし、自分の手に射精しました。そしてそれを彼女の陰部に塗り込みました……」

 その言葉からは、事前に紐を用意する周到さとは矛盾する、場当たり的な欲望の強さが垣間見えた。

その他の写真はこちらよりぜひご覧ください。

「死んだ顔を見ているうちに劣情をもよおし…」40歳女性を殺した犯人が現場に「精液」を残した“最低の理由”

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