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“筋肉をつくるには「肉」が必要”が常識…それでもプロアスリートが“ヴィーガン”という生き方を選んだ納得の理由

『ヴィーガン探訪 肉も魚もハチミツも食べない生き方』より #1

2023/01/11
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『筋肉を作るには肉』という定説には、経験値も含め懐疑的

――肉を食べたくなることはありませんか。

「私はゼロか100という性格。ぜんそくを二度と患いたくないという気持ちも強くある上、植物性食材で十分強くなれることが分かったから食べたいとは思わない。それだけでなく、環境破壊や動物への不当な扱いを考えると、たとえ競技をやめたとしても、食べないと思います。食事だけでなく、革製品、動物実験をした化粧品などできるだけ動物を搾取しない商品を使うように気を付けています」

――筋肉を作るには、肉が必要と言われますが、それについてはどう考えていますか。

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「『筋肉を作るには肉』という定説には、経験値も含め懐疑的です。ヒマラヤ山脈で行われるマウンテンバイクレースに出場したとき、荷物を運ぶ現地ネパール人のシェルパの食事は玄米と漬物ぐらいで、肉はたまに食べる程度でした。ビーチサンダルみたいな靴で険しい山道を登る、たくましい彼らを見ていると、『肉を食べたら強くなる』というのは信じられないな、と感じました」

――筋肉量を増やすために心がけていることはありますか。

「以前は毎日タンパク質を摂取するプロテイン飲料を飲んでいました。今プロテインはすべて食事から取っています。昔はプラントベースの食事をしているアスリートを『サラダで力は出ないだろう』とばかにし、自分はハンバーガーやステーキを食べていた。そんな僕がプラントベースに転換した。今42歳ですが体調は30代後半よりいいし、伸び盛りという感じ。40代からトレイルランにもはまり、長距離トレイルランナーにMTBと、二足のわらじを履いています」

――清子さんは毎日、どのような料理の工夫をしていますか。

©iStock.com

(清子さん)「旬の有機野菜の味と栄養を生かすことを心掛け、味付けは塩を中心にシンプルにしています。赤いミニトマト、黄色いズッキーニなどいろんな色の野菜を取ると、栄養のバランスも良くなります。加工食品は、加工の度合いが高くなるほど栄養素が失われ、油や砂糖、添加物も入るので、できるだけ避けています。素材のおいしさをますます感じるようになりましたので、スイートポテトより焼き芋のほうが私にとってはごちそうです」

 その言葉通り、清子さんのインスタグラムには色彩豊かなおしゃれな料理が毎日登場している。