6歳で子役デビュー、小学5年生時に芸能界を辞めようとした
――柊さんは今年で芸歴30年を迎えるそうですね。デビュー当初はどんなお仕事をされていたんですか。
柊 6歳から子役として活動していて、初めての大きな仕事はCMだったかな。でも、大失敗した記憶があります……。
――どんな失敗を?
柊 撮影現場って、大きいカメラがたくさんあるんですよ。その光景が珍しかったので、撮影中もじいっとカメラを見つめちゃったんです。スタッフさんたちから何度も「カメラ目線はやめてね」と注意されたのに、どうしても気になってやめられなくて。
その撮影でスタッフさんたちに迷惑をかけてしまったから、そのあと同じ制作会社のオーディションに行っても「あの子はカメラを見ちゃうからダメだよ」と判断されて何度も落ちたことがありました。
それでも続けていたら、少しずつお仕事をいただけるようになって。しばらくは再現VTRのお仕事を中心にしていましたね。ただ、小学校5年生のときに「もう辞めよう」と思って事務所に相談したことがあります。
――なぜ辞めようと思ったのでしょう。
柊 なかなかオーディションにも受からないし、もうすぐ中学生になる頃だったので。だから母と話し合ったあと、母を通して事務所に辞める意向を伝えました。
そしたら当時のマネージャーが「じゃあこれで最後にしよう」と持ってきてくれたオーディションで、まさかの合格をいただいてしまったんです。
NHKの朝ドラ『すずらん』のオーディションにまさかの合格
――そのオーディションとは?
柊 1999年に放送された、NHK連続テレビ小説『すずらん』のオーディションです。私が受けたのはヒロインの子ども時代の役だったんですけど、予想外にトントン拍子で選考が進んでいって……。
あんなに落ち続けていた私が、まさか朝ドラに抜擢されるなんて夢にも思わなかったから、自分自身はもちろん家族も事務所も大騒ぎでしたね。