「シャープさん」の将来はどうなるんでしょうか?
――シャープさんは企業の好感度も上げるなどの相当な貢献をしているように思いますが、給料は上がりましたか?
シャープさん いやぁ……。その代わり、自由なことができるという、モチベーションは担保してもらっていると思っています。
――ツイッターを1人で運営されていますが、「シャープさん」の将来はどうなるんでしょうか?
シャープさん 正直僕に代わって誰かができるかというとわかんないです。でも「オールナイトニッポン」みたいに、パーソナリティが代わっても続いていく長寿番組ってあるじゃないですか。だから、人が代わったら成り立たないということはないと思います。
よわい言葉というか、強くないツイートをしていきたい
――このシャープさんのテイストは一つの人格ですから、「伝承」できるようなものでもないですよね。
シャープさん その意味で「属人的な仕事」はいかがなものか、みたいな批判はよく聞きます。要するに、僕がやっている仕事は僕という人格に属した「シャープさん」であるから、引き継ぎできるものではないだろうと。だけど、仕事が属人的になったらいかんという考え方には違和感があります。余人をもって代え難いからこそ、その人の仕事が輝くのであって、それが仕事のモチベーションにもなる。働く喜びになる。属人的ではなく、代替可能なものにせよというのは、結局一人一人のパフォーマンスを落とすことになるんじゃないかと思います。この仕事に限らない話だと思いますけどね。
――ところでシャープさんはSNS疲れしないんですか?
シャープさん しないです。疲れる感じはわかるんですけどね。フォロワーは10代、20代が増えていて、こういうテキスト主体のコミュニケーション、企業がお客さんひとりひとりと向き合うコミュニケーションはずっとあり続けるんだろうなって思っています。これからはもっとこう、よわい言葉というか、強くないツイートをしていきたいですね。疲れている人、弱ってる人に投げかけるような。
写真=平松市聖/文藝春秋