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黒くてプリプリとしたオタマジャクシをナイフでさばいて…
プックリ弾力のあるその腹にナイフが突き刺さると、中からプルプルの管らしき塊が吹き出してきた。私はそれをカメラのファインダー越しにアップで凝視している。正直この文章を書いている今も、ちょっと気持ち悪い。
中華鍋に油が回し入れられ、焚き火にかけてインゲン豆を炒める。続いて川魚とオタマジャクシも投入された。ここはジュワーッと音がしてほしいところだが、残念ながら薪の炎は弱いらしい。
シナーっとした感じで炒められるオタマジャクシの群れ……。
漁から始まり、すごい労力を払って作ってくれたその炒め料理の一皿を、私はどうしても食べることができなかった。我が身の未熟さを反省している。。