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2、ラオスの山奥「オタマジャクシとインゲン豆の炒め物」

 こうした、どうしても食べられず申し訳なかったメニューの思い出の中で「オタマジャクシの炒め物」の記憶は強烈だ。場所はラオスの山奥にあるモン族の村。そう、前回に紹介した珍しい「固形の酒」を訪ねた旅で、前日に立ち寄り宿泊した村だ。

次の舞台はラオスの山奥、モン族の村

 ラオスの山は奥が深い。外国人の珍客を村の人たちは歓迎してくれた。村長の命令で若い男たちが川へと向かう。慌てて後を追うと、筋骨隆々な青年たちが投網と水中銃、そして罠を使い、私の食事ために川魚を獲ってくれていた。

歓迎のために若い男たちが漁をしてくれた

 崖を縦横に駆け巡り、時には深い淵に潜り、大勢の男たちが魚を追う。しかし時期が悪いのか、獲れる魚は非常に小さいものばかりだった。その漁獲の中に、黒くてプリプリとしたオタマジャクシの群れが混じっていた。

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小ぶりな魚が獲れた。よくみるとこれは…
黒くてプリプリとしたオタマジャクシ。でかい…

 村に帰って調理の下準備が始まる。魚の処理は日本と同じで、腹にナイフを入れて内臓をかき出し、エラと鱗を取り去る。手際よく作業は進み、オタマジャクシの番がきた。