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 フィクセルシリーズは断熱材によって商品名が変わり、「フィクセル/ライト」はポリスチレンフォーム、「フィクセル/ベイシス」はウレタンフォーム、「フィクセル/リミテッド」はウレタンフォームに加えて底面と側面に3面一体型の真空パネルが採用されている(容量によって真空パネルの採用数が変わる)。

「フィクセル/プレミアム・ウルトラプレミアム」シリーズには全面真空パネルが採用されており、クーラーボックスの容量に対して20%の氷を気温31℃の中で110時間保持できる、まさに「持ち運び可能な冷蔵庫」と呼べるアイテムまである(ウルトラプレミアム30L)。私の所有するリミテッド22Lも55時間の保冷力を持つため、遠征に最適なクーラーボックスである。

椅子としても使える

フィクセル/リミテッド22Lをおすすめする3つの理由

 車中泊による長時間釣行が多い私が、フィクセル/リミテッド22Lを2年間使ってみた結果、激推しできる3つのポイントを釣行体験から紹介する。

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(1)2日間の釣行でも魚をキンキンに冷やせる!

 前述したように保冷力はシマノの規格では55時間キープできるとあるが、実践的な保冷方法と2日後の魚の状態は一体どうなのか。

 私は、ペットボトル氷でキンキンに冷やした海水の中に血抜きをした魚を入れる、「氷海水」という保冷方法を採用している。

ペットボトル氷/4~6kg用意する

 クーラーボックスに氷を入れるだけの冷やし方と違い、開閉しても内部の温度が上がりにくく、さらにムラなく魚を冷やすことができる。

氷海水の温度は5℃が理想

 ペットボトル氷の量はクーラーボックスの容量の30%ほど用意し、釣り場でクーラーボックス内部に寝かせたペットボトルの容器が半分浸るくらいの海水を入れる。そうすることで海水温度を5℃前後まで下げて、冷蔵庫で魚を冷やしている状態を作ることができる。魚がたくさん釣れる場合はさらに海水を足してできるだけ魚が海水に浸るようにする。

遠征先で釣れた大量のアジやサバも、鮮度を保ったまま持ち帰れる
帰宅後に計測した氷海水の温度は5℃

 フィクセル/リミテッドの保冷力と合わせれば、この保冷方法で傷みやすいアジでも丸2日間は鮮度をキープできる(氷が多ければ2日後でも刺身で食べられる)。

 そんなに長時間釣りをしない場合はオーバースペックに感じるかもしれないが、夏場の屋外や高温になった車内は数時間でも保冷力の差が現れるため、短期釣行でも性能が良いことに越したことはない。

7月の車内は地獄のような暑さ…保冷力が試される

 注意点として、夏場や秋は海水温でさえ20~25℃になるため、ペットボトル氷を多めに用意する必要がある。またペットボトルの中身は水道水で良いが、クーラーボックスには必ず海水を入れる。水道水で魚を冷やした場合、浸透圧効果で魚の身に真水が移る可能性があり、味が著しく低下するため、せっかく冷やしても美味しく食べることができない。

 その点では、保冷力のないクーラーボックスにただ氷を入れて魚を冷やした場合、氷が溶けて水に浸った魚の味が落ちるリスクがある。