銀座のど真ん中にある区立の“名門”泰明小学校が、高級ブランド「アルマーニ」がデザインした標準服を導入することが明らかになった。“アルマーニ標準服”問題は一躍、国会でも取り上げられる程まで有名になったわね。
保護者やメディア、社会からの猛批判を浴びて、校長は撤回すると思いきや、記者会見を見て、ボクは愕然! 新標準服の導入方針を「変えるつもりはございません」と堂々、宣言したんだから!
新標準服は、上着から靴下まで一通り揃えると男女とも八万円超。現行標準服の二・五倍もの高額になることから、区の教育委員会に苦情が寄せられて騒ぎになったのね。
着用義務のない「標準服」という位置付けではあるけれど、新一年生の大半が新標準服の購入を決めているそう。小学校の時期は活動量も多く成長も著しいので、六年間で三、四回は買い替えることになる算段。今回設定された価格では、経済的に対応が難しい家庭が出るのは明らかよ。校長は「個別に相談に乗る」とも仰っていたけれど、偏見やいじめの原因にだってなりうる。そもそも公立小で標準服が必要か疑問だし、あまりに高額なのは言語道断。
通常はこのような大きな変更を行う場合、“委員会”を発足させて、子供、PTA、地域の方々と意見交換しながら決めていくものだけど、今回はそれもなし。教育委員会からの指導も不十分だった。校長の独断専行を許した背景には、昨今の過酷な校長職を引き受けてくれる人に、都の教育委員会が強く指導できない事情も関係しているかもね。
校長は「銀座に誇りを持ち、きずなを感じられる標準服にしたかった」と説明していたけど、高額な制服でそれを育もうというのはズレている。子供や保護者・地域の人たち皆が誇りと愛着を持てる小学校とは何か。校長にはもう一度、考えてほしいわね。