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セントチヒロ・チッチの告白「絶対受け入れられないっしょ、みんな。私は絶対無理だし」

©前康輔

―いよいよ解散の日が迫って来ました。無心でいられていますか?

 はい。本来は、「今は目の前のことに一生懸命です」って全員が言えるのが一番良いんだろうけど、実際は凄くいろんなことが入り混じってて。

 すでに一人ひとりやるべきことが分かれているじゃないですか。新しい一歩目を踏み出すために、今から動かないといけないわけだから。でも一方で、最後の東京ドーム公演に向けての準備にも必死で……めっちゃいろんなことで頭がいっぱいです。

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―選ばれた人だけが辿ることができる分かれ道に向かっているというか、すでに渦中にいるんですね。

 そうですね。BiSHの活動の中での出来事って、一人で生きてきていたら起こり得なかった、奇跡みたいなことがたくさんあって。新しい自分たちの道では、この奇跡で得たものを改めて巡ってもいいし、そのまま宝物にしてもいい。みんなが無理せずに、BiSHで得たものを糧に歩いていけたらいいのかなと思います。

 でも解散したあとも、再び同じように思えることをしなくちゃいけないとは思っていません。だって絶対にできないから。その新しい道がもし音楽だとしたら、こうして鹿野さん(インタビュアー)とこれからも関わっていくかもしれないし、仲良いライブハウスの店長さんとか、清掃員とも関わっていきたい。一方的ですけど、みんな愛しているので。それは私の財産だから、これからも大事にしていきたいです。

―解散発表から充分な時間がありましたが、やり残しがないまま6月29日を迎えられそうですか?

 いや、そんなこともないです。ぶっちゃけ私、解散を受け入れるまでとても時間がかかったんですよ。「絶対受け入れられないっしょ、みんな」「私は絶対無理だし」って思っていたんです。

 でも決まったものは決まったものだし、6人で生きてきたので、みんながそう思うのであれば、それも自分の意思にしていきたい。まあ、まだやるべきことが生まれてしまうのかもしれないんですけどね。