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あの男が大本命と言われるこれだけの理由

 最有力と言われているのが工藤公康氏。投手として14度も優勝を経験、監督としてソフトバンクを5度の日本一に導いた“優勝請負人”だ。ただ、理由はそれだけではない。

「WBC日本ラウンドは読売新聞グループが共催しており、侍ジャパンの権利管理などを行うNPBエンタープライズの新社長も読売新聞スポーツ事業部出身。監督選考にも読売の意向が強く働くが、工藤氏は巨人経験者であり、その点は問題ない」(スポーツ紙デスク)

 WBCを中継しているテレビ朝日との関係もポイントの一つ。

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「工藤氏は『報道ステーション』や『熱闘甲子園』などテレ朝系の番組に多く出演。同局幹部とも親しい」(同前)

圧倒的な実績を誇る工藤氏 ©文藝春秋

 何より、有力な対抗馬たちが今年、動きづらい状況にあることも大きい。一人は高橋由伸氏である。

「巨人・原辰徳監督の後任としても有力候補。巨人の成績次第では今オフにお鉢が回ってくる可能性があるのです」(巨人担当記者)

 もう一人は元侍ジャパン監督の稲葉篤紀氏だ。東京五輪で日本を金メダルに導いた実績もあるが、

「日ハムの新庄剛志監督は成績がどうであれ、今季限りで退任する可能性が高い。後任はGMの稲葉氏が最有力で、代表監督を引き受けづらい状況」(前出・デスク)

 NPBの井原敦事務局長は「8月末には体制を作らないと」と明言。本命を脅かす候補は現れるか。