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拓哉 会話が苦手な人は、クイズ形式で話をすることをおすすめします。

かをり 普通の会話で披露された雑学や、学校の授業で教えられたりしたことよりも、クイズ形式で出されて知った知識のほうが頭に残りやすいような気もするしね。

――おふたりのクイズの作り方を教えてください。

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かをり 私は、このワードを掘ったら面白いんじゃないかとアタリをつけて、調べて、道が見えそうと思ったら進んでいって、最後までたどり着いたら採用する……といった感じですね。でも、最近は、ネット上で漠然と面白いものに出会うのは難しくなってきているような気がしていて。

 検索すると、「いかがでしたか? 結局よくわかりませんでした」みたいな、しょうもないアフィリエイトサイトが上位にきてしまうことが多いんですよね。なので最近は、キーワードになる言葉を拾うために紙の本をパラパラと見ることのほうが増えてきました。インターネットも使うけど、確かなソースを見つけるなら紙の本のほうが強いかな。

©文藝春秋

拓哉 僕はネットに頼りがちではあるんですけど、ネットだと好きな方向に行けちゃうがゆえに、「これ知ってる人はこれも知ってるでしょ」という周辺情報を落としがちなんですよね。ネットの情報だけで作ると「詳しい人が作ったクイズじゃないな」というクイズを作ってしまうことがあるので、紙の本とか、ネットで引けるちゃんとした辞書とかを調べるようにはしています。

かをり あと、スマホのメモ帳にクイズになりそうだと感じた単語をメモしたりはしています。でも何のメモだったか自分でも忘れがちで、見返して検索してもわからないということもよくありますが(笑)。

新婚旅行の思い出

――この本の制作期間中に、新婚旅行にも行かれていましたね。問題の中に、旅行先のイタリアのクイズも入っていましたが、旅行の下調べをしているときに思いついたのでしょうか。

拓哉 本に入れたイタリアのクイズは、前から知っていた知識から作ったクイズです。

かをり でも昔から知っていた知識が、新婚旅行で行くということで掘り起こされて、上層階に上がってきたのでは?

拓哉 それはあるかもね。

かをり 旅行中、明日ベネツィアに行くというタイミングで「運河の水が干上がっています」というニュースが飛び込んできて焦ったよね。到着したら水があってゴンドラにも乗れて、よかったけど。

©文藝春秋

クレジットカードが次々に止められ…

拓哉 水位が下がっていて、貝が張り付いているのが見えたね。

かをり ローマのテルミニ駅に到着した瞬間、怖い顔をした人の後ろで夫がいきなりリュックを開け始めたので、「スリに盗られたものを確認しているのか?」と心配していたら、『地球の歩き方』をジャーンと出したので、「やめてくれ~」と(笑)。夫はあまり海外に行ったことがなかったので「私が守らなければ」と緊張感を持って電車に乗った瞬間、スリに遭いかけたこともありました。