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毎年数十人が「殺人スズメバチ」の犠牲に…「刺される人の共通点」と「刺されない絶対ルール」を教えます

source : 提携メディア

genre : ライフ, ライフスタイル, ヘルス

note

カやブユは先方から吸血のために積極的に向かってきますが、スズメバチは巣に刺激を与えなければ刺しにくることはありません。巣に近づかないことが最も大切な点です。

しかし、巣があるのに気が付かないで近づいてしまう、あるは家や敷地内に巣を作られてしまうなどリスクと隣り合わせになることも間々あろうかと思います。そのような時の護身術を紹介しましょう。

まず、スズメバチの巣のある場所が分からないまま近づいてしまうと、巣から1、2頭の偵察蜂が身の周りをまとわりつくように飛び回ります。もし野外でこのような状況になったらスズメバチの縄張りにはいってしまった可能性が高いので、元来た道をゆっくり戻れば事なきをえます。

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この時に、驚いて手で蜂を払いのけたり、そのまま前進してしまうと偵察蜂は、針先から毒液を噴射しその中に含まれている揮発性の警報フェロモンが発散、それに刺激されて多数の働き蜂のスクランブル発進と刺針行動の連鎖が起き、大事故につながってしまうので禁物です。

色の濃い衣服、強い香りは避けたほうがいい

今の時期、生活圏内に巣を作られてしまった場合には、専門の知識と道具が不可欠です。それらを持たない方が駆除を行うのは大変危険です。自治体の担当窓口に相談するか専門の駆除業者に依頼して巣を撤去してもらうのが賢明です。

スズメバチは振動にもとても敏感に反応するので、駆除作業が終了するまでの間はドアの開け閉めや扉のスライドの際の微動などにも細心の注意を払う必要があります。

興奮したスズメバチは色の濃い部分を攻撃する習性があります。頭髪や目など人の弱点を狙ってくるので、これからの季節、スズメバチの巣のありそうな場所にでかける際には、色の淡い帽子や着衣を選択するのもお勧めです。

さらに、スズメバチは“揮発性の香り成分のブレンド”を餌場を知る手がかりにしたり、仲間との情報伝達に使うフェロモンとしていることが分かっています。

それらの香り成分のどの物質がどう組み合わさると、スズメバチにとってどのような意味となるのか不明な点が多いのですが、万が一にも警報フェロモンとして機能するブレンドになってしまうと、何もしていないのにいきなり多数の蜂に攻撃されてしまいます。