9月7日(木)、「すべての質問者の質問に答える」という姿勢でジャニーズ事務所が行った記者会見は4時間以上に及んだ。
この日の夜、NHKとテレビ朝日、フジテレビのニュース番組は、ジャニーズ事務所と、「ジャニーズ性加害問題当事者の会」の記者会見の映像を中心に放送していた。
夜ニュースで増えた「広告見送り」報道
日本テレビ「news zero」とフジテレビ「FNN Live News α」ではスポンサー企業の動向を同時に伝えた。損害保険大手の東京海上日動火災保険がCMでのジャニーズ事務所の所属タレントとの契約を更新せず、契約解除を検討していると報道。さらに日本航空はジャニーズ事務所の所属タレントの広告への起用を今年3月から見送っているが、事務所が性加害を認めたことを受けて、適切な対応が取られることを確認するまでの間、当面見送ると明らかにした。
この夜、多くのニュース番組では、ジャニーズ事務所と「取り引き関係」にあった放送局の今後の姿勢を示す声明を読み上げた。「性加害は絶対に許さない」などの強い言葉とともに、「メディアの沈黙」を指摘されたことを反省して今後は積極的に役割を果たすという決意を示した。スポンサー企業によるタレント起用の見直しについてのニュースを報じたのもこうした流れの延長線上にある。
櫻井翔の独占的なインタビュー
各局の夜ニュースの中で、櫻井翔のインタビューを取り上げた日テレ「news zero」が大きな関心を集めた。ニュース番組のキャスターを務めながら、これまで性加害問題については自分の言葉で率直に語っていない櫻井翔が何を語るのか、一般の視聴者のみならず、メディア全体からも注目の的だった。
「news zero」では、メインキャスターである有働由美子アナウンサーが同番組のキャスターを務める櫻井翔にインタビューした映像を放送した。他局にはない、独占的なインタビューだったといえる。