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「フェイスブックは知っているだろう。アメリカではこんな形で使われることもある」
画面を見てみると、“WANTED”と書かれた男の顔写真入りのページが出ている。文章が添えられているので読んでみると、男は金銭トラブルから行方をくらませたようだ。日本のヤクザの破門状のようなものだろうか。
使われている言葉がかなり厳しかったので、彼らはマフィアなのかと尋ねてみた。
「いや、一般人だ。アメリカではいい意味でも、悪い意味でもネット文化が発達している。私も退役したら、ネットを使った新しいビジネスを始めようと思っているんだ」
そう言って、ピーターは笑っていた。
「拳銃を手に入れて送ってくれないか」
さて、最後に後日談。私は基地の中に取材で入ったことをフェイスブックにアップした。すると、地元で極悪と恐れられている先輩から「電話をくれ」とメッセージがきた。
なにか情報でもくれるのかと思い電話をかけると、開口一番、返ってきたのは「純平、基地から拳銃を手に入れて送ってくれないか」であった。どうやら、ヤクザ者に追い込みをかけられているらしい。これは絶対に関わり合いになりたくない。私がすぐにフェイスブックを含む、すべてのSNSを退会したことは言うまでもない。