文春オンライン
《埼玉本庄5歳児虐待死》判決は懲役13年!“死を呼ぶペテン師”石井陽子は、別のシングルマザーも狙っていた「一歩間違えば私も同じ立場に…」

《埼玉本庄5歳児虐待死》判決は懲役13年!“死を呼ぶペテン師”石井陽子は、別のシングルマザーも狙っていた「一歩間違えば私も同じ立場に…」

埼玉本庄5歳児虐待死公判#12

source : 週刊文春Webオリジナル

genre : ニュース, 社会

note

「実は、これまでに何度か、石井さんから『一緒に住もうよ』と誘われたことがありました。歩夢くんと年の近い私の息子も一緒に、と。一歩間違えば、私も柿本さんの立場になっていたかもしれません……」(同前)

 元夫のBさんが言う。

「C子は“洗脳”されていました。石井は、心の弱いシングルマザーや老人を食い物にするタチの悪い詐欺師です。石井は僕たちの離婚にも大きく関わっていました」

ADVERTISEMENT

Bさん宅で起きた不審な出来事

 2015年の夏。C子さんとの結婚が決まったBさんのもとに、ご祝儀を持ってきた地元同級生の1人が丹羽だった。その際、彼女として紹介されたのが「ナカムラアオイ」と名乗る石井だ。それ以降、2組は仲を深める。石井と丹羽が度々本庄の家からBさん夫婦宅まで遊びに来て、連泊していく関係が続いた。

 やがてC子さんが息子を出産すると、「保育士の資格がある」という石井は、甲斐甲斐しく息子の世話を買って出た。だが、その頃からBさんの宅で、不審な出来事が起き始めるのだ。Bさんが振り返る。

「結婚や出産のご祝儀など、家に保管してあったはずのお金が消えるんです。お金の管理を巡って、夫婦喧嘩の機会が増えました」

巧妙に夫婦仲の亀裂を広げた石井の手口

 当時、Bさん宅に頻繁に出入していたのが、石井と丹羽の2人組だった。

石井被告と丹羽被告

 そしてある日――。夫婦喧嘩のあと、C子さんがBさんの口座から100万円を引き出して姿を消した。その“仕掛け人”が石井だった。「家を出るのは今しかない」「お金を持っていきなさい」と、C子さんを唆したのだ。

「言われた通り、お金を下ろすと、石井さんから『今の精神状態で大金を持っているのは危ない』と言われ、80万円を預けることになりました」(C子さん)

 結局、C子さんの家出騒動が決定打となり、Bさんたち夫婦は離婚。離婚届を持ってきたのは、なぜか石井だった。石井は巧妙に夫婦仲の亀裂を広げていた。

「離婚前、石井が僕とC子の母親に、それぞれの悪口を吹き込んでいたこともあとになって分かりました」(Bさん)

関連記事