橋のたもとにバス停が。終点には見覚えのある名前が…
その橋のたもとには、バス停もあった。本厚木駅前から出るバス停は、清川村の中心地を経てさらに西に向かう。終点は、「宮ヶ瀬」。
この名前を聞けば、神奈川県民ならばピンとくるに違いない。そう、あの神奈川の水がめ・宮ヶ瀬湖の宮ヶ瀬である。
橋のたもと、煤ヶ谷というバス停から再びバスに乗って約20分。こんどは最初から最後まで山道で、登って下っての繰り返し。乗り物酔いをする人にはちょっとしんどいみちのりだ。
途中から、県道沿いの集落は完全に姿を消し、変わって大きな湖が見えてくる。そしてこの湖を大きな橋(やまびこ大橋という)で渡ると、宮ヶ瀬湖畔の小集落。この集落の脇から湖畔一帯にかけて広がっているのが、宮ヶ瀬湖畔園地、つまり公園だ。
訪れたのが週末だったということもあって、この公園はとにもかくにも賑わっていた。村役場前の道の駅もたいそうな賑わいだったが、宮ヶ瀬湖畔はそれと比べものにならないくらいに大賑わい。
屋台も出ているし、公園の中に架かっている吊り橋はカップルやファミリーが行ったり来たり。中央に設けられた広場では、レジャーシートを広げてくつろぐ人もいれば、キャッチボールに興じる人も。
大階段を登って湖畔園地を見下ろせる場所に出れば、飲食店が軒を連ねるゾーン。ここもまた、家族連れを中心に実に多くの人で活気に満ちていた。
つまり、清川村には宮ヶ瀬湖という、実に高い集客力を誇る観光スポットがあるのだ。クリスマスを目前に、大きな木にはライトアップも準備万端。
公園脇にはバスターミナル(といっても発着するのは1時間に1本の本厚木ゆきだけだが)もあり、終バスが20時台という注意書きもある。夜のライトアップを楽しんでから、路線バスで厚木方面に帰ることもできる按配だ。このあたりも、観光地としての配慮がよく行き届いている。