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74回目の紅白歌合戦

かつては放送自粛も…「過激な言葉のシンガー」だったあいみょん(28)が朝ドラ『らんまん』主題歌を手がけるまで《5度目の紅白出場》

かつては放送自粛も…「過激な言葉のシンガー」だったあいみょん(28)が朝ドラ『らんまん』主題歌を手がけるまで《5度目の紅白出場》

2023/12/31
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 その代表的な存在が菅田将暉。シンガーソングライターの石崎ひゅーいも交えて3人で深夜の公園にギターを持って集まり歌ったこともあるほどプライベートでも親交が深いという。2019年にリリースされた菅田将暉のアルバム『LOVE』の収録曲「キスだけで feat. あいみょん」では、楽曲を書き下ろしデュエットも実現した。

 2020年、新型コロナウイルスの感染拡大で社会に閉塞感が広がり音楽やエンタメ全般が大きな制限を受ける中でも、あいみょんの楽曲は力強く世に広まっていった。この年リリースされた「裸の心」は、ゆったりとしたテンポに素朴で心に染みるメロディが映える曲。ロングヒットを記録したこの曲で、2度目の紅白歌合戦出場も実現した。

2020年、「USEN年間ヒットランキング」の発表会に登場したあいみょん。10枚目シングルの「裸の心」が連続18週1位をとなるロングヒットをみせ、総合首位を獲得した ©時事通信社

「猫」のヒットでさらなる存在感を獲得

 また、この年にはDISH//に提供した「猫」が、YouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」をきっかけにヒット。北村匠海が一発録りで披露したアコースティックバージョンが大きな話題を呼び、「第62回日本レコード大賞」の優秀作品賞を受賞している。

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4人組ロックバンド・DISH//のメンバーとあいみょん(北村匠海のインスタグラムより)

「マリーゴールド」でブレイクした時には、まだまだ“注目のニューカマー”と見られていたあいみょんだが、「裸の心」のヒット、そして「猫」での作家としての成功が、実力派アーティストとしての存在感を獲得する大きな要因になったはずだ。

 その後も、あいみょんの充実した活動は続いた。2021年にはドラマ『コントが始まる』の主題歌として書き下ろした「愛を知るまでは」で3度目、2022年には「ハート~君はロックを聴かない」で4度目、そして2022年は「愛の花」で4年連続5度目の紅白歌合戦への出場となる。