Q 「スーパーチューズデー」とは、何が起きるのですか?

 今年行われる米大統領選で、3月5日には候補者選びの「ヤマ場」とされる「スーパーチューズデー」があるとのこと。すごく特別な日のような印象があるネーミングですが、一体どんなことが起きるのでしょうか?(70代・女性・自営業)

アメリカのバイデン大統領 ©時事通信社

A 交通機関が馬車に限られていた時代……

 アメリカの大統領選挙は4年ごと(たまたまオリンピック開催年と同じ)の11月初旬の火曜日に投票が行われます。アメリカは建国当初は農業国でしたから、選挙は農閑期の11月初頭にしました。

 またアメリカはキリスト教徒が建国した国なので、投票日を日曜にするわけにはいきません。日曜日は安息日。教会にお祈りに行って静かに過ごす日だからです。

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 しかし月曜日に設定すると、交通機関が馬車に限られていた時代は投票に行くために日曜日に出かけなければならない地域もありました。そこで火曜日を投票日に設定したのです。

※写真はイメージです  ©AFLO

事実上候補者が決まることが多い

 大統領候補を選ぶ予備選挙も火曜に実施される場合が多いのです。予備選挙は1月から州ごとに始まりますが、3月初旬には多数の州で一斉に実施されます。その結果、このときに事実上候補者が決まることが多いので、「特別な火曜日」として「スーパーチューズデー」と呼ばれるのです。

 ただし、今年は民主党が現役のバイデン、共和党はトランプでほぼ決まりですから、以前のように注目されることはなさそうです。バイデンが立候補を辞退しない限り。