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作業ミスによる事故、責任はドライバーにも

 タイヤは自動車の部品のなかで唯一地面に接する箇所であり、それだけに状態の異常が危険に直結しやすいパーツである。しかし上に見たように、一般的なドライバーの「タイヤ点検」に対する意識は決して高くない。

 自動車メーカーやディーラーに対する信頼ゆえに普段はあまり意識されないが、「自分の車の状態」に対して責任を持つのは業者ではなくオーナー自身である。道路運送車両法では日常点検が使用者の義務として定められ、また道路交通法においても、整備不良車の運行は固く禁じられている。

 タイヤについては、先のとおり月に1度は空気圧をチェックしておきたい。一般に、ガソリンスタンドやカー用品店では空気圧チェッカーを貸し出したり、スタッフによる無料点検を行っていたりするので、給油のついでに空気圧をみておくとよいだろう。自分で作業すれば、タイヤの摩耗や損傷についても目視で確認できるので、なるべく自力で点検することをおすすめする。

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 繰り返しになるが、タイヤの整備不良や点検不足に起因する事故は、一般のドライバーにとっても他人事ではない。整備作業をディーラーなどに丸投げしていたとしても、作業ミスが原因で人身事故が起きた際には、ドライバー側も責任を負う可能性が高い。「プロに任せているから大丈夫」と安心せず、自身で車両の状態を把握する意識が大切だ。