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 こう書くと、「早くプロポーズしてよ~」と思っているように誤解されるかもしれませんが、結婚に対するわたしのスタンスは非常にシビアなので、そういうわけでもないんです。したいような、したくないような……。

 そんなエブリデイの同棲よもやま話をしたためようと思います。

自由への逃走

 同棲よもやま話を書きます、と前回宣言していたのに、これを書いているいま現在、1人でホテルに宿泊中です。同棲2年目、作家になって1年目のわたしは、ここ最近ホテルに家出する技を会得しました。しかも一人暮らし時代からの連れ猫、チチモの世話を彼氏に押し付けての脱走です。

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 原稿の執筆は主に近所の喫茶店、天気や気分次第で家に引きこもったりという感じで、最近は平日週末の区別なく励んでいます。ですが勤め人の彼氏は土日が基本的にオフ。昼過ぎに起きてソファでゴロゴロ、録りためた『タモリ俱楽部』や『ゴッドタン』を見てバカ笑いし、ちょくちょく仕事部屋のドアを開けては、用もないのに話しかけてきます。「一人で出かけて来れば?」と追っ払うと、路頭に迷ってパチンコに行ったりスーパー銭湯で垢すりしてもらったりと、なんか会社以外に居場所のない中年男性っぽいことに。そんな彼氏に部屋を譲り、パソコンを持ってカフェに逃げるも、週末は浮ついた客層で混雑しているし、もたもたしてると腹が減って夕飯問題(家で食べる? 外で食べる? 家で食べるなら誰が作る⁉)が浮上してしまう。そうなったらもうおしまいだ。

 そこで、金曜の夕方あたりに都心から離れた安いホテルに部屋を取り、「帰りは月曜になります☆」とメールを送りつける強硬手段に出るようになりました。本当は自分も土日に休めるよう、仕事のリズムを作れればいいのですが。

 ともあれ、ホテル生活は極楽です。「掃除してください」の札をドアノブにかけて朝食を食べに行き、部屋に戻ると「魔法でも使ったの⁉」というくらい完璧にクリーンな部屋に復元されているのです。食事の用意も掃除も誰かがやってくれる、その幸せを嚙み締めて、わたしはちょっと泣きました。

 同棲してみて痛感したのは、なにより家事負担の重さ。とにかくまあ面倒くさいです。一人が二人になったことで面倒くささは2倍になり、相手が彼氏、つまり男性であることで、その手間はなぜか3倍くらいに跳ね上がる。だからこそ週末のホテル暮らしで掃除済みの部屋に戻ったわたしは、感動に打ち震えたのです。家事を誰かにやってもらえるって最高。なんて幸せ! ルララ~♪