年をとっても元気に歩き続けられる人とそうでない人は、どこが違うのか。東京慈恵会医科大学の斎藤充教授は「骨はからだの中で最も若返りスピードの速い臓器。適切な治療と食生活を改善すれば、2年程度で確実な若返りが可能になる」という――。
※本稿は、斎藤充『100年骨』(サンマーク出版)の一部を再編集したものです。
骨密度の検査にはデキサ方法がおすすめ
骨粗しょう症の検査①骨密度を調べる
まず骨密度を調べる検査には、以下のような種類があります。
●DXA(デキサ)法 ★★★
エネルギーの低い2種類のレントゲンを使って骨密度を測定する検査法です。
測定する部位は、背骨の腰に近い部分(腰椎)と足の付け根(大腿骨近位部)の2つの部位をスキャンし、スキャンデータを計算することによって「骨成分」だけを測定しようとする測定方法です。
●MD(エムディ)法 ★
手のひらを、真ん中にアルミニウムスケールがある台に乗せてレントゲン撮影し、第二中手骨(人差し指の付け根から手首までの骨)とアルミニウムの画像の濃淡を比較して骨密度を測ります。簡便さがメリットで、企業の健康診断のオプション検査にも採用されている場合もあります。しかし、手指のような末梢の骨で骨密度の低下がわかるには、背骨や足の付け根の骨密度低下から10~15年ほどかかるため、あまり当てにできません。
●超音波法 ★
測定装置に足を乗せて、かかとの骨に超音波を当てる測定法で、簡単に行えることから広く普及していますが、骨密度の検査ではありません。
単純にかかとの骨に当てた音波が返ってくるスピードを測っているだけで、カルシウムは一切見ていないため、診断には使わないことになっています。将来的には、骨粗しょう症検査から外れる可能性があります。
若い頃から身長が2cm以上縮んでいたら…
骨粗しょう症の検査②「いつのまにか骨折」の有無を調べる
そもそも自分が「いつのまにか骨折」をすでに起こしていないかを調べてもらいます。