著者はSNSで人気の料理クリエイター。夫とのふたり暮らしの晩ごはんに作ったレシピ動画が話題を集めている。本書はそれを一食分の献立で紹介している点が特徴だ。たとえばある日の食卓には、煮込みハンバーグ、にんじんラペ、マカロニサラダ、コンソメスープが並んでいる。本に掲載されているとおりに作れば、彩りがよく満足感も高い一汁三菜が揃う。
「編集に際しては、とにかく使い勝手のよい本にすることにこだわりました。一食分の献立のレシピは見開きで完結させる。使う調味料や食材はスーパーで手に入る身近なものだけ。調理器具も特別なものは使わず、フライパンや小鍋で充分。本の末尾には食材別の索引をつけました」(担当編集者の柏倉友弥さん)
料理を盛りつけた器をおぼんに載せてカフェ風にしたことで、見た目もオシャレに。日々の料理を楽しくしてくれそうな一冊だ。
主な読者層は20代と50代の女性。広い年齢層に手に取られてはいるのだが、少々不思議なことに、そのふたつの世代に山がある。
「著者ご自身も義理のお母様にレシピをご相談されることがあるそうなのですが、読者の反響を見ていると、そうした親子でのやりとりを生むきっかけになっている感触があります。一人暮らしを始めるお子さんにプレゼントされる方も多そうですね」(柏倉さん)
