JR東日本の「旅せよ平日!JR東日本たびキュン♡早割パス」が人気だ。
2024年に登場した特別企画乗車券で、バレンタインデーからホワイトデーまでの1カ月間だけ利用できる。今年は2月13日~3月13日までの「平日限定」で1万円ポッキリ。
「JR東日本全線、青い森鉄道線、いわて銀河鉄道線、三陸鉄道線、北越急行線、えちごトキめき鉄道線(直江津~新井間)の新幹線や特急列車、普通・快速列車の普通車自由席及びBRT」(公式サイトより)が乗り降り自由となる。
新幹線や特急の指定席も、事前に手配すれば2回まで利用できる。新幹線が使えるとなれば、東京から新青森、秋田、山形、長野へ日帰りできる。東京出発で見れば東北各地へ気軽に行ける。逆に東北各地の人々は東京へ日帰りできるから、観劇やコンサートなどのイベントに使えて便利だ。
乗り放題を意識しなくても、長距離区間なら新幹線利用の片道きっぷとしても十分安い。だから「行き用」と「帰り用」の2枚を買う人もいたはずだ。そこで今年は「連続する2日間用」が1万8000円で設定された。こちらも2日間ともに平日になる場合に購入できる。指定席の無料利用回数は4回で、1泊2日の旅に使える。
3月上旬の「はやぶさ」が早くもちらほら満席に…
冒頭に「人気だ」と書いたけれども、JR東日本が公式に発表したわけではない。しかし、人気を思わせる現象は実際に起きている。
たとえば東京と仙台や函館を結ぶ「はやぶさ」は、平日朝なのに早くも満席になる列車が現れた。例年の2月~3月は特に空いている時間帯だが、2月17日現在、2月の平日朝は空席があるけれども、3月上旬は満席が目立つ。寒さが緩む頃に出掛ける人が多いらしい。そもそもこの冬の大寒波で、東北地方の半分ほどは大雪に見舞われ、JR東日本の不通区間も多い。それも3月になれば落ち着くだろう。
人気の根拠はもうひとつ。昨年の話になるけれども、当時えちごトキめき鉄道の社長だった鳥塚亮氏がブログで「売上比率に従って各社にも『配当』が来ましたので、小さな鉄道会社にとっては大きな売上となりました」と書いている。
1万円の切符のうち、ローカル鉄道の分け前は小さいだろう。それでもまとまった売上になる。それはつまり、売れていると言うことだ。なにより、今年も発売されたということが、昨年が成功した証拠である。