〈あらすじ〉

 カトリック教会の最高指導者にしてバチカン市国の元首であるローマ教皇が心臓発作で急逝。新教皇を決める選挙“コンクラーベ”が行われることになった。首席枢機卿のローレンス(レイフ・ファインズ)が執り仕切る中、世界各国から集まった枢機卿たちによる投票が、2日間で5回行われたものの、票が割れ、接戦が続く。そんな中、知られざるスキャンダルや水面下の陰謀が発覚し、有力候補が次々と脱落。ローレンスの苦悩が深まっていく。そして3日目の投票が始まったとき、バチカンで大事件が勃発し――。

〈解説〉

 さまざまな野心や思惑が渦巻く教皇選挙の内幕を描く。原作はロバート・ハリス、監督は『西部戦線異状なし』(22)のエドワード・ベルガー。第97回アカデミー賞脚色賞受賞。120分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★★☆カトリックのトップの跡目争い。宗教に疎いので勉強気分で見た。教会内も衣裳も赤。さすがに実力のある演者を揃えた。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★★☆波は立たぬが水圧の高い深海での暗闘を思わせる気配。アンサンブル芝居で混戦を描きつつ、さらに奥へ踏み込んでいく。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★★★確信の狭間で生きる、多様性、そんな言葉とは無縁の場所と思っていたぶん仰天の結末。清らかな痛みを伴う仕上がり。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★★☆バチカンの物語ながら米大統領選のやり直しの様にも見える。図式と記号で動かす作劇だがウェルメイドで主張は力強い。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★★☆どこかの政治家たちにも重なる珍しい緊張感の宗教スリラー。枢機卿の緋色の衣裳とブルーの椅子。尼僧の佇まいに星。

  • もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
  • 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
  • 料金の価値は、あり。★★★☆☆
  • 暇だったら……。★★☆☆☆
  • 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
©2024 Conclave Distribution, LLC.
配給:キノフィルムズ
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教皇選挙(米、英)
3月20日(木・祝)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国公開
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