「死なないで!」「ずっと一緒にいたい!」呼吸器の感染症で命の危機に
――しかしその後、りおなちゃんはまた入院してしまうそうですね。
佳寿美 ごはんを食べられるようになってしばらくしてから、「RSウイルス」という呼吸器系の感染症にかかってしまったんです。入院したあともどんどん症状が悪化して、りおなの意識が朦朧としていって。
お医者さんたちが心臓マッサージをしたり、人工呼吸器をあてたりして、そのままPICU(小児集中治療室)に運び込まれたんです。
――命の危険に晒された。
佳寿美 娘がこのまま死んでしまうのでは、と思いました。そのときに、心の底から「死なないで!」「ずっと一緒にいたい!」という気持ちが湧き上がったんです。
その前までは「かわいい」と思えなくて悩んだりしたけど、そこで初めて「やっぱり私はこの子のことがすごく大事なんだ」と気づきました。
そのあと、PICUに1か月半くらい入院して。RSウイルスが完治して退院するときには、「また4人で暮らせるんだ」と夢のような気持ちでした。
穏やかな日々を過ごす中で、「側弯症」という病気が発覚
――ご自身の中で、りおなちゃんの大切さがわかってから、子育てに変化はありましたか?
佳寿美 退院してからは、地域の幼児クラブに連れて行ってみたり、いろいろな服を買ってみたり。今までできていなかったことを積極的に体験させるようになったと思います。
――その後、りおなちゃんの体調は?
佳寿美 1歳のときは、結構落ち着いていましたね。2歳になる前には、口蓋裂の手術をして、口の中の穴を閉じたんです。それと同時に、中耳炎にならないよう耳の手術もしたら、発音しやすくなったのか、言葉がたくさん出るようになりました。
それまであまりしゃべらなかったのに、急におしゃべりになったからびっくりしましたね(笑)。
――YouTubeでも、りおなちゃんの口達者な部分が人気ですよね。
佳寿美 あまりしゃべれないときから、夫がギャグとかを仕込んでいたんですよ。吉本新喜劇を一緒に観ていたりしたから、そういう影響もあるのかなと(笑)。
しゃべるようになっただけじゃなく、その頃には食べられるものも増えて。病院にお世話になる回数も減っていたんです。りおなが生まれてから、初めてと言えるほど穏やかな日々を過ごしていました。
でもある日、りおなの背中に小さな腫瘍のようなものを見つけて。2歳半のときに、「側弯症」という病気が発覚するんです。
写真提供=「ちいりおちゃんねる」

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