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スマホに残される決済サービスの残高は1.2万円
スマホに閉じ込められがちな財産としては、まずはスマホ決済サービスが挙げられる。チャージ残高が残っていたら相続対象となるが、スマホが開けられないと利用しているサービスや残高を確認しようがないからだ。
ひとつのサービスに残る残高の目安は、キャッシュレス推進協議会の「コード決済利用動向調査」が参考になる。QRコード決算サービスを対象にした2025年3月14日公表版の値を元にすると、1アカウントあたりの月末のチャージ残高は、2024年の月末チャージ残高計の6671.67億円を月間アクティブユーザー数の8666.9万人で割って約7700円となる。
そして、複数のスマホ決済サービスを併用している人は多い。平均で何件のサービスを利用しているのか。こちらはMMD研究所が2023年2月に発表した「スマートフォン決済利用動向調査」を参照した。
資料によると、非接触型とQRコード型を含むスマホ決済サービスを入れている人は63%いて、そのうち6割強が複数のサービスを併用している。そこから1人あたりの利用数を計算すると、およそ1.6個となる。
これらのデータから、1台のスマホに残るスマホ決済サービスの残高の目安は7700円×1.6個=約1万2000円と計算できる。ちょうど財布に残された額と同じくらいかもしれない。今後は、サービスの利用者の増加やデジタル給与払いの普及に伴って残高が上昇する可能性もありそうだ。




