4月17日発売の『週刊文春』の名物連載「阿川佐和子のこの人に会いたい」に、絵本作家でイラストレーターのヨシタケシンスケさんが登場。『週刊文春』の人気連載「ツチヤの口車」の挿絵も手掛けているヨシタケさんが、本コラムにおける極意を語った。
(ヨシタケシンスケ 絵本作家・イラストレーター。1973年生まれ。神奈川県出身。筑波大学大学院芸術研究科総合造形コース修了。2013年に『りんごかもしれない』で絵本作家デビュー。著書に『おしっこちょっぴりもれたろう』『あつかったら ぬげばいい』など。現在CREATIVE MUSEUM TOKYOにて展覧会「ヨシタケシンスケ展かもしれない たっぷり増量タイプ」が開催中。)
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オチを絵にしてはいけない
阿川 この挿絵は毎週描かれているんですか。
ヨシタケ そうです。火曜日の午前中に原稿が送られて来て、その日の夜には上げています。
阿川 その日の夜!? 偉すぎない?
ヨシタケ 偉いでしょ(笑)。本来の〆切は木曜の午前中なんですよ。だけど、誤字や内容的にNGが出たら怖いなと思って。心配性なんです。
阿川 心配性のほうが編集者は喜びますね(笑)。この挿絵って、土屋さんの文章に沿った絵であるのに加えて、ひと話作らなきゃいけないでしょう。これだけで連載ができそう。
ヨシタケ もうよく分かっていただいて。そこを目指してるんです。
阿川 ご自分でそう決めたんですか。
ヨシタケ 土屋先生からのリクエストは1個だけ。「文章のオチをそのまま絵にすることはしないでほしい」と。なぜかというと、やっぱり先に絵に目が行っちゃうので。
阿川 読む前にオチが分かっちゃいけないと。