「あざと女子」の辞書に不機嫌の文字はない

植草 貴音さん、よく覚えておいて。「あざと女子」の辞書に不機嫌という文字はないの。別に無理して笑う必要はないけれど、少なくとも、いま、この場を相手にも楽しんでもらおう、と寄り添う姿勢は大切よ。男性は話していて安心感を覚える女性が好きなの。それにね、貴音さんは、つねにジャッジしてる側の意識でいるけれど、同時にあなたもジャッジされていることを忘れないでください。貴音さんは評論家のようになってしまっています。自分で土俵に立って相手のまわしをつかんで戦わないと勝てませんよ。

貴音 まわし……! そういえば、前にデートした男性とフレンチを食べにいったんです。相手の方がコース料理を予約してくれたんですが、私、それにケチをつけてしまいました。

植草 どうして?

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貴音 コース料理は量が多いから苦手って。

素直な感情と相手を喜ばせる気持ちをセットで

植草 「あざと女子」のテクニックに思ったことを素直に口に出すというものがあるの。でもね、不機嫌な表情で言ったら、それはただの文句だし、相手を不快にさせるだけ。「あざと女子」は素直な感情と相手を喜ばせる気持ちをセットで伝えるんです。フレンチのコースが苦手だったとしても、「今日は素敵なお店を予約してくれて、ありがとう。せっかくコースも予約してもらったんだけど、私、少食だから、もしかしたら残しちゃうかも。そうしたら、ごめんなさい♡」って伝えるのであれば全然、印象が違うでしょう?

植草美幸さん

貴音 たしかに、それだと角が立たないですね。

植草 相手の気持ちを考えて言葉を選ぶの。あるいは「食べるの手伝ってもらってもいいですか?」とお願いするといいですよ。

貴音 初対面の人とそこまで近い距離になるのは、ちょっと……。