ステーキを男性の代わりに女性がカットして成婚

植草 いい話を教えてあげましょう。あるカップルがレストランでお見合いをすることになったんです。コース料理のなかでステーキが出たんですが、男性が慣れてないものだから、お肉をうまくカットできなかったのよ。それを見た女性がね、男性の代わりにカットしてあげたんです。この出来事がきっかけで、この2人はあっという間に成婚退会しました。

貴音 成婚したんですか? ステーキを切ってあげただけで!?

植草 彼、言ってたわ。「不慣れな僕を笑うことなく、やさしく手伝ってくれた。こんな心のやさしい人は、ほかにいない」って彼女に恋をしたと。

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貴音 変わった人ですね。

植草 相手のことを受容する広い心を持つと人間関係は好転するんですよ。そのうえで相手が喜ぶ言葉をプラスできたら、あざと上級者です。

 貴音は沙耶のことを思い出した。部長は彼女のプレゼンには人を楽しませたいという気持ちがあると言っていた。自分と違うのはそういうところなのかもしれない。

植草 婚活でいちばん大事なのは自分から「あなたのことを受け入れますよ」というオーラを出すこと。まずは自分から相手に寄り添う姿勢を見せる。そうじゃないと向こうから好きになってくれるっていうのは難しい。上から目線で評論ばかりする女性って全然かわいくないでしょう? それを自覚しないとダメよ。

一日「ありがとう」と10回言うようにしてください

貴音 そんなオーラ、私に出せるでしょうか?

植草 大丈夫。ちゃんと言葉にすることでオーラが出てきますから。「今日はお会いできてうれしいです」「写真で見るより素敵ですね」くらい息を吐くように言えるのが「あざと女子」よ。別に「好きです」というような言葉は必要ないんです。たとえば、「ジャケットが素敵です」とか「その髪型、好きです」と、とにかく相手をほめる。ほめられてうれしくない人はいませんから。

貴音 いいですね、それ。それならできそうです。

植草 それでは、もうひとつ。貴音さんに宿題を出します。一日のうちで「ありがとう」と10回言うようにしてください。

貴音 10回も言うんですか?

植草 貴音さんの場合、20回を目指してもいいくらい。「ありがとう」「素敵」「好き」「うれしい」。ハッピーな言葉をたくさん使っていきましょう。「あざと女子」は必ずハッピーな言葉で相手を動かします。

貴音 やってみます。先生、ありがとうございます。