「3助さんは楽器」「私がいい音を出せばいいんだ」
――解散は考えなかったですか。
アンゴラ 私3助さんのことを、相方とか相談する相手じゃなくて、バイオリンとかピアノの類だと思っているのかもしれません。楽器とプレーヤーの関係。だったら私がいい音を出せばいいんだって思う。
――すごい、究極のお話だ。
アンゴラ でも、たまに勝手に音を出したりするんですよ。それは腹が立つんですけど(笑)。
――男女コンビの方にインタビューすると「付き合ってるんですか? って必ず聞かれて嫌です」というお話をよく伺うんですけど、にゃんこスターさんは交際して破局して、相方を楽器と思えるところにたどり着いている。
アンゴラ そうですね。でも、漫才協会でも離婚してる方が4組ぐらいいらっしゃるんですよ。
――さすがベテラン揃いです(笑)。
アンゴラ なので別れた後「嫌いなんです」って言えるようになってからのほうが気分がいいです。結果よかったかなって思います。
――「知らない自分」から、今はちゃんと知っている自分になっている。
アンゴラ そうですね。本当にそれはありますね。
「かわいい」と「面白い」の関係
――Aマッソの加納さんが以前にゃんこスターさんのお話をされていて。「アンゴラ村長が縄跳びしながら踊るところの顔がメッチャかわいくて、あれってかわいいほうが面白いんですよ。顔がかわいいことのほうが面白いことがあんねやって気づけたのが私はメッチャうれしかったんです」と。私それがすごく印象に残っていました。「かわいい」と「面白い」はどんな関係にあるんだろうと。
アンゴラ うれしい。でも、表現のひとつという感じなのかもしれないですね。今ちょっと思ったのが、たぶん私の持っているキャラクターにあるのかなって。
にゃんこスターのネタを考えた時に、私の得体の知れなさが、3助さんのことを振り回すのに適していたというか……何考えてるか分からない女が、年齢も体格も上の男に対して、ずっと縄跳びを跳んでいられる、振り回せる雰囲気を自分が持っているのかなというのはすごく思っていて。




