「芸人」と「会社員」の兼業生活を続ける

――お笑いサークルに入った時点で、どれくらい芸人という職業を意識されていましたか。

アンゴラ そこでも全然なかったですね。でも自分が面白いと思うことを考えてウケた時のドッという感じが一番楽しいし満足感あるなとそこで気づいてしまいました。そこからは割と流れで養成所に通って、芸人へ……という感じです。

――親御さんは芸人になることに対して反対はなかったですか?

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アンゴラ 大学3年生の時にはプロになっていたんですけど「これからどうするの?」ってなった時に、親が「せっかく早稲田に入ったのだから芸人と兼業できる会社に就活はしてみたら?」と言ってくれて。確かにそっちの方が新しくていいな、と感じていたので、就活を経て、今、受かった会社に籍を置いているという感じです。

 

――その方が芸人としてキャラが生まれると。

アンゴラ そうですね。まんまと「副業芸人」というくくりでインタビューに呼ばれたりもしてますし(笑)。私が芸人になった時期は『すべらない話』でソラシドの本坊(元児)さんが無双していたんですよ。バイトが過酷すぎる話がメッチャウケていた。でも私が過酷なバイトをしてもウケないなと思って、そっちの道は捨てて、珍しさを取ることに。

――そこにも戦略が。

アンゴラ だって私が泥だらけで仕事してても多分引かれちゃいますよね。

 

広報担当で会社のTikTokにも登場

――たしかに。でも兼業だと中途半端に見られるんじゃないかという怖さはなかったですか。

アンゴラ 最初はこんなに早く世に出られると思ってなかったので、普通に面白いなと思って仕事をしていました。私は最初からフレックス社員という雇用形態で、シフト制の、働いた時間分だけ給料が出る社員。そこまで責任の大きい仕事は任されなかったこともあって、特に中途半端という感じにはならなかったです。

 今は、営業から広報に変わって、会社のTikTokで「新卒募集中です」って宣伝したり、ちょうどいい相乗効果が生まれている気がします。