2017年のキングオブコントで準優勝ながら鮮烈なインパクトを残したコンビ、にゃんこスター。当時23歳だったアンゴラ村長は現在31歳。初のデジタル写真集『151センチ、48キロ』は空前の1万6000ダウンロードを記録し、7月16日には初の紙の写真集『標準体型』を発売した。縄跳びネタのブレイク、どん底の時期を経て、アンゴラ村長が「普通でいい」にたどりつくまで。(全3回の1回目/続きを読む)

お笑いコンビ・にゃんこスターのアンゴラ村長さん ©橋本篤/文藝春秋

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“異例のヒット”を記録したグラビア写真集に再挑戦

――最初に写真集のお話を聞いた時はどんなお気持ちでしたか?

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アンゴラ村長さん(以下、アンゴラ) 面白そうだからやってみようかな、みたいな感じで。芸人の仕事ってチヤホヤされることはないんですけど、かわいい衣装を着てメイクもしてもらって写真を撮るとか、自分の中で「チヤホヤされていい思い出になるな」と思いました。死ぬまでにあってもいい思い出だなって。なので、特に深く考えずに「きれいにしていただけるのかな」みたいな軽い気持ちで承知しました。

――そんな1stデジタル写真集が異例の1万6000ダウンロードを記録しています。

アンゴラ 「え? 今まで自分が住んでいた世界と一緒の話?」って(笑)。アンゴラ村長の写真集に二千円を出す人がこの世にいるという、その驚きでした。

 

――すごいですよね。

アンゴラ 一体どこに隠れていたんだ(笑)。

自分に自信がつくようになった

――写真集を出してから、何か変化はありましたか?

アンゴラ 自分に自信がつくようになったかもしれません。芸能界って様々なジャンルの一流が集まっているじゃないですか。トークだったり、お笑いもそうだし、立ち居振る舞いがうまかったり。

 その中で私は「普通」がテーマの写真集を出して、それに反響をいただいたので、普通で居ていいんだという自信がつきました。目立ちたいから、爪痕を残したいから変であろうとするのではなく、自分の好きなように生きていればいいんだという自信。

アンゴラ村長写真集『標準体型』より(撮影:東京祐/講談社)

――それまで、自信はなかったですか?

アンゴラ やっぱりキングオブコントで決勝に行った時も「そんなわけないだろう」って自分たちも思っていたので。