歯科衛生士さんに間違えられられない工夫も
――新人時代はあえて大人っぽいメイクにしていたという話も聞きました。
矢作 そうなんです。特に研修医の時はうぶ感が出ちゃうというか、歯科衛生士さんに間違えられちゃって。散々治療について説明した後に「ところで今日は先生いらっしゃらないんですか?」と言われたりすることが全然あるんですよね。
なので、前髪を分けてみたり、きついメイクをしたりしてました。ほかの先生もやっていて、男性はメガネをかけたり髭をはやすこともあります。女医さんできつく見える方って、作っているケースもありますね。あえてシャツを前開きにしたり。
――見た目も相当重要なんですね。よく白衣を着てると、男の人も女の人もモテるって言いますが、矢作さんはどうですか?
矢作 うーん、どうでしょうね。「かわいいですね」とかは言われますけど、食事に誘われたりとかはまだ1回もないですね。お待ちしてます(笑)。
――歯科医への疑問についてもこの機会にぜひ教えてください。歯磨き自体は1日何回が正しいとかはありますか?
矢作 歯科医によって考えが違うんです。私は朝、夜の2回でいいかなと思っているんですが、「食べた後すぐに磨くべき」という方もいます。論文によっても考えが違うので明確な答えはないんです。ただ磨く時の力加減が大事です。あまり力を入れてしまうと歯が削れてしまうので。
いい歯科クリニックを見つけるコツは…
――薬局などに売っている市販のホワイトニング歯磨きってあるじゃないですか。あれは効果はあるんですか。
矢作 効かないです。市販できるものには白くなる成分である過酸化物が入っていないんです。入っていないということは逆に意味のないものが入っている。市販のものの中には研磨剤を入れて白くしようとしているものもあります。それは白くするために歯を削っているので、歯がどんどん薄くなって、知覚過敏になるのでおすすめはしません。
セルフホワイトニングの機器もあまり意味がないと思います。白くなる成分って、医師が処方するもの以外は基本的に効果がない、または薄い可能性が高いです。白くなりたいのであれば、やっぱクリニックに行った方がいいですね。
――いい歯医者はどう見つけたらいいでしょうか。コツはありますか。
矢作 きちんと説明をしてくれるところはいい歯医者だと思いますね。時間を取って「あなたはこういう状況なので、こういう治療が必要です」と丁寧に説明してくれる。適当なところだと「はい、じゃあ今日はこれをやりますね」と言って、説明があまりないまま進んじゃったりするので。
いい歯医者というのは人によって定義が違うと思いますが、私が選ぶとしたら経歴も見ると思います。例えば大学卒業後に研修をして、その後いくつかの歯科医に勤めいるとか、口腔外科とかいろいろな修業をしてる人だと、安心できるかもしれません。あとは歯医者さんが通う歯医者がいい歯医者です。なので、歯医者さんの友達を作るのは大事かもしれません(笑)。

