反対に、かたすぎても眠っている間にからだが痛くなり、不快感からいい眠りは得られません。
敷き布団やマットレスは、適度な弾力とかたさがあるもの、寝返りをうてるだけの十分な広さがあるもの、からだの圧を分散してくれるものが理想的。
掛布団は、軽くて圧迫感がなく、保温機能と湿度調整機能があることが絶対条件です。中身の素材は、ダウン50%以上がおすすめ。
気をつけたいのは、冬場の掛布団についてです。寒いからといって必要以上に重ねると、布団の重さで寝返りがうちにくくなってしまいます。すると、本来、背中から放出するはずの熱がこもってしまい、寝苦しくなってしまうことになります。
また、掛布団がからだのラインにフィットしていないと、肩口や足元に余分な隙間ができ、今度は寝返りのたびに冷気を呼び込んで不快感を招くことになるので、ドレープ性も大切です。
枕と寝具は同じメーカーのセットがおすすめ
・枕
案外、自分のからだに合った枕を使っていない人は多いもの。枕が合っていないと、寝返りが妨げられるだけでなく、頭痛や肩こり、いびき、むくみなどの原因にもなります。
枕を選ぶポイントは、頚椎(けいつい)の自然なS字カーブを保てる高さと形であること、大きさ、かたさ、重さが適切であるということです。
それからもうひとつ、枕と寝具は同じメーカーのセットで揃えることもおすすめ。枕と寝具の相性や寝返りのしやすさを店頭で確認できるという利点もあります。可能であれば、専門のピローフィッターがいるショップで相談しながら選ぶとアドバイスがもらえるので安心ですね。
パジャマは素材と一緒にデザイン選びも重要
・パジャマ
寝ている間に何を着るかによっても、睡眠の質は大きく変わります。
たとえば、スウェットやTシャツ、ルームウェアといったパジャマ以外のものを着て寝ると、寝具との間に不必要な摩擦が生じて、寝返りがうちにくくなってしまいます。
パジャマの素材として理想的なのは、吸水性や吸湿性が高く、肌ざわりのいい100%シルクかコットン。シルクは天然繊維のなかでも、人間の肌成分にもっとも近い素材といわれ、肌に優しく、着るエステといえます。コットンは着心地が良く、安心感のある素材。耐久性もあるので、洗濯などの取扱いがラクなところも魅力です。