【4区】早稲田大のスーパールーキー、鈴木琉胤選手の賢さと真ん中分け

 東京国際大学時代に無双をしたイェゴン・ヴィンセントの区間記録にわずか1秒まで迫る日本人最高記録を叩き出し、区間賞を獲得した早稲田大の1年生、鈴木琉胤選手。そもそも前回、青学大の太田蒼生選手が出した日本人最高記録でさえ、更新するのは難しいと言われるなかで、1年生でイェゴン級のタイムを出したわけで、その衝撃はすごいものでした。

 鈴木選手はターゲットとする大会を見極めている印象があります。というのも、日本の陸上界は冬は駅伝、春からはトラックレースと、1年中休む暇がないため、全てのレースに全力で臨むと、疲労が溜まったり、怪我のリスクが高まることになる。つまり記録を狙うレースを決め、そのほかのレースは調整に活用するなど、メリハリをつけることが大切なのです。その目的意識をしっかりと持ったクレバーさが光るのが鈴木選手なのです。

早稲田大の鈴木琉胤選手 ©EKIDEN News

 2024年の全国高校駅伝(都大路)で、八千代松陰高時代の鈴木選手はアディダスのEVO1を履いて、エース区間の1区で区間記録を叩き出し、話題になりました。ところが数週間後に行われた全国都道府県駅伝で鈴木選手が履いていたのは、アディダスのアディオス プロ3。通常であれば、好成績を出したシューズを履くはず。しかもEVO1の方が上位モデルなのです。

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 その理由を関係者に聞いたところ、「EVO1はスピードが出すぎる」ということで、シューズをダウングレードしたいと本人からリクエストがあったというのです。4月から早稲田大でトレーニングを積むにあたり、ここで出力を出しすぎると、影響が出る可能性がある。高校3年生で、そこまで先のことを考えられるのが鈴木選手の凄さです。

 大学入学後は故障の影響もあり、都大路ほどインパクトのある走りを見せることはありませんでした。ところがリミッターを外した今大会で、その実力はイェゴンクラスであることを証明したのです。

 そして、2025年の都大路で鈴木選手の区間記録をぶっちぎりで更新したのが、先ほどもお伝えした学法石川の増子選手なのです。来シーズンから青学大vs.早稲田大の果てしなき戦いが繰り広げられると思うとワクワクしてたまりません。

 そして鈴木選手絡みでもう1つ気になったのが、髪型です。数年前はマッシュルームカットの選手が非常に多かった印象なのですが、今年は鈴木選手を筆頭に真ん中分けの選手が目立ちました。青学大の塩出翔太選手、國學院大の青木瑠郁選手や野中恒亨選手、順天堂大の吉岡大翔選手、駒沢大の谷中晴選手……挙げればキリがありません。

青学大・塩出翔太選手の真ん中分け ©EKIDEN News
駒沢大・谷中晴選手の真ん中分け ©EKIDEN News

 ちなみにMIYASHITA PARKのアディダスショップのウィンドウは、真ん中分けの黒田選手と塩出選手の特大サイズの写真でラッピングされていたこともお伝えしておきます。これからの大学駅伝界は、真ん中分けがトレンドだと見て間違いはないでしょう。