【5区】國學院大の伝統なのか…コース間違いで生まれた新名所「高石T字路」

 4区に続いて、もう1つ頭部のネタがあります。

 それは青学大・黒田選手の影響で、ヘアバンドブームの到来です。

 黒田選手が着用していたアディダスのヘアバンドは、衝撃の走りとともに記憶に刻まれていると思います。そして3区で区間賞を獲得した中央大の本間颯選手もヘアバンド・ランナーです。

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青学大・黒田朝日選手のヘアバンド姿 ©時事通信社
中央大・本間颯選手のヘアバンド姿 ©EKIDEN News

 2人の区間賞選手がヘアバンドをしているのだから、これまでヘアバンドを禁止していた高校なども、解禁せざるを得ないでしょう。そして今回は帽子でしたが、7区を走った順天堂大の玉目陸選手もヘアバンド派で、前回の箱根ではニューバランスのヘアバンドを着用していました。今後、彼らに憧れて、ヘアバンドを着用する選手が増えると予想します。

 問題なのは、顔に近いが故に計り知れない広告効果があるということ。各大学はそれぞれメーカーからユニフォーム提供を受けているのですが、近年、シューズは選手のセレクトに任されていて、ユニフォームとシューズのブランドが違うことが当たり前になってきています。では果たしてヘアバンドはどのメーカーをつけられるのか……。そんな悩ましい問題も出てきています。今の時点ではユニフォームと統一されていますが、今後、新たな流れが生まれるかもしれません。

 もう一つ、今年の5区で外せないのが箱根新名所「高石T字路」の誕生です。

本来は「箱根関所南」という交差点なのですが、箱根駅伝当日は山側に向かう道が封鎖。交差点がT字路のようになっているんです。

 國學院大の高石樹選手が、ゴールに向かって右折すべき最後のT字路を直進。慌てて戻り、区間4位でゴールをしたものの、道を間違えなければ5区の1年生最高記録は確実でした。

 箱根駅伝のコース間違えといえば2011年大会の10区。熾烈なシード権争いを繰り広げていた当時國學院大の1年生だった寺田夏生さんが、ゴール前の直線で右折した放送車について行ってしまい、危うくシード権を逃しそうになったシーン。ゴール後「あぶねー!」とコメントした寺田さんは、一気に人気者になり、この交差点は箱根ファンの間で「寺田交差点」と呼ばれる名所となりました。

 後輩である高石選手のコース間違いに、寺田さんは「分かる 自分も直進しそうになった記憶がある」とXにポスト。さらに「新旧」とゴール後の高石選手との2ショット写真も掲載。

 これにファンが反応し、「高石T字路」という新名所が生まれました。コース間違いはもはや國學院大の伝統なのか……。おそらく、高石選手も寺田さん同様、ずっと愛されるランナーとなっていくことでしょう。これからも注目していきたいと思います。

構成/林田順子(モオ)

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