悩む日々から抜け出せたきっかけは?
――昔のアンナさんは違った?
アンナ 小学校の時は特別支援学級の子とも仲がよくて、「アンナちゃん、よく遊びに来るね」って先生に言われるくらい、当たり前にいろんな子と遊んでいたんです。
むしろ、障害とか肌の色とか言語の違いで差別するようなヤツがいたら、「お前、マジ気持ち悪いから」とかって怒るようなタイプだったんですよね。
なのに息子の障害がわかった途端、それを隠そうとしている自分について「本当に気持ち悪っ」と思ったし、親がそんなことでは、リタ自身も自分の手についてネガティブに受け止めてしまうのでは、という危惧もありました。
――産後すぐにSNSでリタさんの障害を公表され、前向きに受け止められている印象があったので意外です。
アンナ 前向きに頑張ろうと思ってSNSでも公表したのに、実際には全然笑えてない自分がいたんです。
そのことでますます、「言ってることとやってることが全然違うじゃん! マジで自分キモッ」という思いがマックスになりまして(笑)、徐々にですけど周りにどう見られたっていい、と思えるようになって、ようやく吹っ切れましたね。
――夫の学さんも同じような葛藤を抱えていた?
アンナ 彼はそこも強くて、逆にリタの右手を出すというか、腕をまくったりしてました。「そもそも隠す必要なくね? だってうちの子かわいいじゃん」みたいなノリですね(笑)。
ただ、「なんで手がないの? なんで? なんで?」とか、「本当にかわいそうね」とかってズケズケ言ってくる人には、さすがに閉口してましたね。
――そういう人、いるんですね。
アンナ いますいます。1回言えば分かるよ、って言いたくなるくらい、「かわいそうね、かわいそうね」って言ってくるおばさんに絡まれて、サーッと逃げたこともありました。
「本当にかわいそうに。お母様も大変ね」と、電車の中で声をかけられて逃げられないこともあって。ひたすら「そんなことないですよ~」って返しつつも、心の中では「あんたが一番かわいそうだよ!」って言い返して(笑)。
