いのりは「金メダル」を手にすることができるのか
キャラクターで言うなら、Season2で光にも増して目が向かうのが、第14話に登場した岡崎いるかだ。高校生で全日本の「強化選手A」に指定されている実力者で、いのりよりもずっとオリンピックに近い選手だが、口が悪く凶暴そうでいのりを怖がらせる。もっともいるかは実は……というのはこれからの展開のお楽しみとして、ただのワルモノキャラではなく、彼女なりのドラマを見せてくれるとだけは言っておこう。
こうして進みながら広がっていく『メダリスト』の世界は、一体どこにたどり着くのだろうか。刊行されたばかりの原作マンガ第14巻までの間に起こる出来事だけでも相当に濃くて奥深いが、もしもいのりが目標とするオリンピックでの金メダル獲得まで描かれるとしたら、さらに壮大な大河ドラマ並みのストーリーが繰り広げられることになる。なぜならいのりがオリンピックに出られるのは、出場年齢に関する規定によって最短でも20歳のときになるからだ。
それはライバルの光も同様。たとえ全世代を通して一番上手くても、ルールは等しく選手たちを縛る。それまでの長い間に、成長による肉体の変化をどう克服するのかといった問題が、原作ではすでに描かれ始めている。
ほかにも、どんどん高さを増す壁にいのりと司はどのように挑んでいくのか。それこそ二人三脚の関係が終わってしまうようなことも起こるのか。先はまるで見えないが、それでも最後はいのりと司が共に何かを成し遂げた姿を見せてくれると信じたい。『メダリスト』は遅れてきた2人が最高の場所にたどり着く物語なのだから。