5大会連続で五輪出場を果たすなど、日本スキー界を牽引してきた、元モーグル選手の上村愛子さん。ミラノ・コルティナ五輪で解説を務める上村さんに、今大会のモーグルの見どころ、日本人選手の注目ポイントを伺った。(全3回の1回目/続きを読む)

元フリースタイルスキー・モーグル日本代表の上村愛子さん ©深野未季/文藝春秋

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――ミラノ・コルティナ冬季五輪では、スキー・モーグルの男女を現地で解説しますね。

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上村愛子さん(以下、上村) はい。五輪会場で選手の滑りを間近で見るのは平昌五輪以来なのでとても楽しみです。

 国別最大枠の4枠を獲得

――日本人選手の活躍はいかがですか?。
 
上村 W杯などの国際大会で好成績を残したので、男女ともに国別最大枠の4枠を獲得しました。これまで2~3枠の時期もあったので、日本の層が厚くなったともいえます。決勝進出者も複数名になるでしょうし、日本人選手の活躍が多くみられるのでは、と楽しみです。しかも今大会から2人で争いながら勝ち上がっていくデュアルモーグルも五輪の正式種目になったので、メダルの数が増える可能性も出てきました。

勝ち上がり戦のデュアルモーグルが今大会から採用

――これまでの五輪はシングルモーグルのみ。今大会では、1人の選手が、個人のパフォーマンスで評価されるシングルモーグルと、勝ち上がり戦のデュアルモーグルの2種目に出場するということですね。
 
上村 はい。W杯や世界選手権では、シングルモーグルとデュアルモーグル両方が長年開催されています。モーグル界隈では、やっとデュアルモーグルも五輪で採用された! と盛り上がっています。

北京メダリスト・堀島行真は「ダブル金の可能性も」

――男子の堀島行真選手は金メダル候補と見ていいんでしょうか。

2022年北京五輪で銅メダルを獲得した堀島行真 ©JMPA

上村 はい! シングル、デュアルのダブル金の可能性も十分あると思います。もちろん、五輪なので何が起きるか分かりませんが、今のところ、堀島選手とカナダのミカエル・キングスベリー選手の2人が抜きん出ていますね。ミカエル選手は平昌で金、北京で銀を獲っていて、W杯では先日通算100勝目を達成。全スキー競技の中でもレジェンドの1人。抜群の安定感があります。

 オーストラリアのマット・グラハム選手や米国のニック・ペイジ選手などもライバルにはなってきますが、事実、現在W杯ランキングでも堀島選手は1位ですし、金メダル最有力候補だと私は信じています。