「公式として謳っていない」クソデカネックレスはあくまで「通称」

 発売に向けて「少しでも盛り上がるように」と、従来よりも長いPR期間が設けられたネックレスは、当初思い描いていた想像をはるかに凌ぐ注目を集める中、オープン戦が行われている3月11日に発売日を迎えた。

 まだ売れるか確信を持っていなかったこともあり、そもそも最小ロットでの発売だったため数百個単位の生産にとどめていたが、その人気と注目の高さから、発売と同時にたちまち完売。人気の声を受け、ほどなくして再生産が決まった。

 さらにはSNSで広がった「#クソデカネックレス」のワードを球団OBのGG佐藤さん(現役時代は「G.G.佐藤」で登録)も投稿するなど注目を集め、Xのトレンド入りを果たすと、この頃からファンの間でこの通称が定着。グッズの人気に拍車をかけていく。

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 この「クソデカネックレス」という通称について中村さんは、「公式としては謳っていませんが……」としながら、こう続ける。

「キャッチーで素晴らしいネーミングですし、名前が日に日に浸透し、グッズを通してファン同士の絆を深められたことが、売り上げに繋がったのかなと。もし、『クソデカネックレス』という名前が生まれなければ、商品がこのような形で注目を集めることもきっとなかったんじゃないかと思います」

レオだけでなく、さまざまなチャームのデザインやチェーンのカラーリングをあしらった派生商品が生まれている ©杉山秀樹/文藝春秋

なぜ売れているのか分からないまま、歴代1位と言えるほどの売り上げを記録

 シーズンが幕を開けた後も人気はうなぎ登りで、追加生産のたびに売り切れる状況が続いた。

 当初は球団のコアなファン層である30~50代の男性を中心に支持を集めていたが、日に日に波及を続け、20代の若年層や女性ファン、そして子供たちが球場で着用する姿も一般的に。しかし、中村さんを含めチームのメンバーは、ここまで売れる理由が分からずに「いつまでこのネックレスブームが続くのだろうか」と不安を感じていたという。

「シーズンが開幕して間もない時期には、追加発注の許可をもらいに行くと、『夏が来る前にブームが終わるだろう』と話していて。流行が終わり、その後に在庫の山が積み上がる恐怖を感じながら、慎重に生産を行なっていたんです。

 でも、ブームは一向に途切れる気配がなく、結局は昨年のリーグ最終戦まで生産を続けることになりました。正直、いまだにここまで売れた理由は分かっていませんが、選手がホームランを打った際のセレブレーションやヒーローインタビューの際に身に着け、それをファンも一緒に着用するなど一種の『アイコン化』したことも大きかったかもしれません」

 その結果、売り上げ本数は1万4000本に達した。1本あたり3900円の価格を鑑みると、グッズとして球団歴代最高の売り上げ記録となる快挙だ。