2月24日で、ロシアの対ウクライナ全面侵略は5年目に突入する。ロシアは2022年、数日間の電撃戦で、ゼレンシキー政権を崩壊させ、首都・キーウを陥落させ、ウクライナを傀儡化することを目論んだ。4年が経過する今、100万人以上の兵力と国際的信頼を代償にロシアが得たのは、ウクライナの南部と東部の領土13%程度に過ぎない。しかし、ウクライナもまた、ロシアが際限なく戦力を投入してくる中、消耗戦に追い込まれ、苦しい自衛戦を強いられ続けている。

 私は、2008年からウクライナで活動しており、現在はウクライナの国営オンラインメディアに勤務し、日本語でニュースを書く仕事をしている。そもそもは高校生の時にウクライナに関心を持ち、大学でウクライナのことを勉強した。ロシアから侵略を受けるはるか前から、ウクライナのことを学び、記録し、日本に伝えることをライフワークにしている。この記事もキーウで執筆しているものだ。

ロシアによる侵略はいまだ終わる気配がない ©時事通信社

記録的な寒気に襲われているタイミングで発電所や変電所を攻撃

 今冬、ロシア軍は特に、ウクライナのエネルギーシステムに対して、ミサイルと無人機による航空攻撃を強めている。昨夜(2月12日未明)もキーウは弾道ミサイルでの攻撃を受け、私は夜中2時過ぎに爆発音で目を覚ました。ウクライナの発電所や変電所などがかつてないほどに破壊されており、全土で大規模な停電が起きている。しかも、ロシアはウクライナが記録的な寒気に襲われているタイミングで大規模攻撃を行っているため、キーウでは、外気温が氷点下20度に達する中で、停電に加え、集中暖房と水の供給が広範に止まる事態が頻発している。

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 ロシアはこのような大規模航空攻撃・極寒・停電の組み合わせを通じて、ウクライナ国民の心を挫き、米国の仲介で進行する和平交渉を有利に進めたいと思っているのだろう。ウクライナの人々にとって、これまでの全面侵略4年間でもっとも厳しい冬であることは間違いない。