90年代、抜群のスタイルと明るいキャラクターでドラマ、バラエティー、グラビアと活躍した井上晴美。現在は出身地である熊本に移住し、3人の子供たちと暮らしている。

 第一子出産を機に始めた長野での“自給自足”の生活や、移住後に直面した熊本地震、そして現在取り組む会員制スナック、子ども食堂について聞いた。(全3回の3回目/最初から読む)

井上晴美さん 筆者撮影

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クリエイティブな脳を育む田舎暮らし

――井上さんは第一子出産を機に長野へ引っ越しましたが、長野の都心の方ではないんでしょうか?

井上晴美さん(以下、井上) 田舎ですよ。スーパーもないし、コンビニもない。友達もいないし、話す人もいないので子育てもわからない。でもだんだん慣れてくるんですよね。怖いです、人って(笑)。

 東京だと必要のないもの、なくてもいいものに埋もれています。ただ田舎に住むとそれが、断捨離されるんです。東京だといま欲しいものはいま買いに行こうとなるけれど、それはお店が開いてるから。でも田舎はそうじゃないから「じゃあ、何で代用できるかな」とか頭を使うか、もしくは次の日まで待とうとなります。

 子育ても同じです。欲しいものは買うよりも作る。例えばおもちゃも手作りです。釣りに行こうとなっても、釣具店がないから「じゃあ、木の棒を探そう」「糸があるじゃん」と言いながら、釣竿を作る。そうすると道具がどうやってできているか子供自身が理解するんですよ。

――食べ物だけでなく、道具やおもちゃも自給自足なんですね。

井上 そうですね。そうやることでクリエイティブな脳になっていく。それが大事だなと思います。買う以外の手段、方法をちゃんと自分で考えて、いろいろ見ながらやっていく。

 私は車が壊れた時に、何がどう壊れているか分かりません。だから車のボンネットを開けて、修理できる仕組みが分かる人ってすごいと思うんです。なので例えば家のドアが壊れたとなったら「じゃあドアを作ろう」となります。