ゴールドやプラチナ、銀などの貴金属が高騰し、キャピタルフライトとして注目を集めている。しかし、レオス・キャピタルワークス代表取締役社長の藤野英人氏は「金は投機性のある商品で、暴落リスクのために金を買うことは通用しなくなってきている」と、従来の常識に警鐘を鳴らす。

 2026年の投資戦略を語る『BUNSHUN MONEY SCHOOL』で、藤野氏が提示したのは、常識を覆すインフレ時代の資産防衛術だった。(全2回の2回目/はじめから読む

【インフレ時代の投資&資産防衛術】ゴールドよりも日本株を持つべき理由|今のAIブームは「バブル」である|注目セクター、テーマは?|トランプリスク、2年目はどう向き合う?

(初出:「文藝春秋PLUS」2026年2月14日配信)

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ゴールドはもはやヘッジにならない

 藤野氏は「去年の今ぐらいまで、金や銀を買うのは合理的だった」と過去の市況を認めつつも、現在は状況が変わったと指摘する。その理由について「政治リスクや貨幣に対する信頼の低下が金や銀の上昇要因だったが、これも先読みして上がりすぎている」と分析。将来のリスクを見越した買いが先行し、価格が過剰に上昇してしまったとの見方を示した。

 

 問題は、多くの投資家が「マーケットが下がったら金は絶対安心だから」という考えで金を保有している点だ。しかし藤野氏はこの考えに警鐘を鳴らす。将来のリスクを先取りして金が買われた結果、価格はすでに上がりすぎているという。そのため、いざマーケットが下落した際には、利益確定のために金も一緒に売られてしまい、「マーケットが下がった時に金も売られる可能性がある」と指摘。もはや安全な逃避先とは言えず、「ヘッジになってない」と藤野氏は断言した。