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「藤井聡太に攻め勝つ」永瀬の姿勢は一貫していた
永瀬は竜を切って得た銀で角金両取りをかける。桂頭に歩を打たれても、受けずにそのまま角を取って前進を続ける。「攻め勝つぞ、という永瀬さんの強い意志を感じますね」と中村。対して藤井は、桂を取る手に57分も費やした。他に有力な候補手もないのになぜなのか? 私は中村と「いったい何を考えているんだろうね」と、のんきに藤井の思考を推理していた。
永瀬は角を取った銀でさらに香を取り、攻め駒を補充していく。永瀬が香を手中にしたことで、1日目に9筋から仕掛けた直後の「香を捨ててからの角打ち」という切り札が再び生じた。
だが、藤井は受けずに飛車先の歩を突く。両者とも後戻りはしない。距離を詰めての打ち合いだ。突かれた歩を取るか、あるいは攻めるか。
永瀬は本局最長となる77分の長考で、切り札の香打ちを敢行した。今シリーズ、永瀬の姿勢は一貫している。攻め勝つこと、打ち勝つこと。藤井の終盤力を恐れず、距離を詰めた接近戦を厭わない。
ここで藤井が40分使って昼食休憩に入った。
写真=勝又清和
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