弁護士の父に連れられ、5歳の時に初めてリンクへ

 現在20歳のアリサは2005年8月8日、カリフォルニア州で生まれている。アリサが5歳の時に父親がスケートリンクに連れて行ったところ、当時はスケートについて全くの素人だった父親にも分かるほどの才能を見せた。父親はすぐさまアリサをグループ・レッスンに参加させ、娘の才能を確信すると個人レッスンに切り替えた。

 以後、父は多忙な弁護士業と、ステージママならぬ、アイスリンクパパをこなしていく。まだ幼いアリサは学校とアイスリンクの往復生活をこなし、メキメキ頭角を現していく。

幼いころのアリサと父・アーサー(『60minutes』公式インスタグラムより)

13歳で全米女王になった「神童」

 2018年、アリサは12歳で全米フィギュアスケート選手権のジュニアクラスに出場し、優勝。翌2019年には同大会のシニアクラスで史上最年少13歳での優勝を果たした。同年には、一つのプログラムでルッツ(4回転ジャンプ)とトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を成功させた史上初の女性スケーターともなり、神童と呼ばれた。

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 この時、大会の解説者を務めていたタラ・リピンスキーは1997年の同大会で優勝し、当時14歳という最年少優勝記録を以後22年間にわたって保持していた。そのリピンスキーがアリサについて、「なんと驚異的な才能だろうか」と思わず口にしている。

ジュニア時代のアリサ・リュウ(2019年フィギュアGPファイナルで) ©SPUTNIK_時事通信フォト

 この時期のアリサを見ると、今のアリサと同一人物とは思えない。黒髪を固いシニヨン(お団子ヘア)にまとめ、薄いメイクに赤い口紅。あどけなく、体型もまだ少女のそれだった。身長は140センチしかなく、全米選手権の優勝台に(のぼ)れず、2位と3位の選手に両手を掴んで引っ張りあげてもらわなければならなかった。しかし明るい性格は今と変わらず、優勝直後に深夜トーク番組『The Tonight Show』に招かれ、ホストのジミー・ファロンにフィギュアスケートの"レッスン"を施し、観客を笑わせている。

 全米選手権で優勝したアリサだが、世界選手権には出場資格の15歳に達していなかったために出場できていない。しかし翌2020年の全米選手権では再度の優勝を手にしている。だが、その直後に世界はコロナ禍に見舞われた。各種スポーツ大会もキャンセルされ、練習すらままならなくなるが、アリサはそれを乗り越え、2022年、16歳で北京オリンピックに出場し、6位入賞とした。

 その2カ月後となる2022年4月、アリサはインスタグラムにて爆弾発表を行った。