ドンキ、マツキヨに次ぐ人気チェーン店

 現在も依然として不動の定番スポットとして支持されているが、ここ数年はそれらと並行して人気が急上昇している別のチェーン店がある。コーヒー豆と輸入食品を中心に扱う「カルディコーヒーファーム(以下、カルディ)」だ。

 カルディに立ち寄ると、まず店頭で試飲用コーヒーを受け取り、それを飲みながら迷路のような店内をぐるぐる歩いて商品を探索する。そんな独特のショッピング体験自体も、観光の一つとして親しまれている。

1977年設立、1986年に世田谷区・下高井戸に1号店をオープンしたカルディ(カルディHPより)

 筆者の知人の中には“パンダの杏仁豆腐”として知られる「ぷるぷる・とろりん・なめらか杏仁」や「シチリアン レモネードベース」を買いに日本へ行く、という韓国人もいる。

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カルディオリジナル「ぷるぷる・とろりん・なめらか杏仁 パンダ杏仁豆腐」(カルディの通販サイトより)

 数々の韓国映画、ドラマで主演を務める名俳優チャ・スンウォンも、YouTube番組の中でカルディを訪れ、「オレンジコーヒーが売り切れだったら、かなり落ち込むところだった」と言って「プライベートクラブ オレンジ(オレンジ味のインスタントコーヒー)」を購入していた。カルディは今や一般人から芸能人にまで広く知れ渡る日本のチェーン店となっている。

来日中にカルディで買い物をするチャ・スンウォン(チャ・スンウォンのYouTubeより)

 SNSや韓国の旅行サイト上でよく見る人気商品は「ぬって焼いたらメロンパン」などパンに塗るスプレッド類、「焼豚はレンジで」「レンジで手羽唐揚!」などの簡単料理キットだ。「サラダの旨たれ」「いぶりがっこのタルタルソース」など調味料の評価も高い。輸入食品を多く取り扱う店舗でありながら、カルディのオリジナル商品や、日本ならではの味付けの食品に人気が集まっている。

あえて日本のお店で「韓国の味」を買う“逆輸入”現象も

 韓国人観光客によるカルディでの消費行動を探っていくと、興味深い事実が浮かび上がってきた。「チュモッパ(韓国おにぎり)の素」「キンパ(韓国風海苔巻き)の素」「ビビンバの素」など“韓国の味”も“日本の味”に並ぶ人気だという点だ。ごはんに混ぜるだけで完成する手軽さが評価されている。

カルディオリジナル「チュモッパの素」(カルディの通販サイトより)

 さらに無印良品で販売されている「コムタンスープ」「ユッケジャンスープ」など、あえて韓国料理のレトルト食品を買う人も。韓国にも無印良品の店舗があり、同様の商品が売られているが、日本風にアレンジされた味は全体的に辛さが控えめで、韓国の人にとっては新鮮な食体験として映っているようだ。

フリーズドライで売られている「コムタンスープ」(無印良品の通販サイトより)

 そしてカレーも“マストバイ”として韓国のオンラインメディアやSNSで取り上げられている。韓国の無印良品にもカレーはあるものの、日本のほうが圧倒的に種類が豊富だ。さらに、SNSを通じて新製品情報も即時性高く届くようになったため、直近では日本で人気の「リンクルナイロン 大きく開くポーチ」にも注目が集まっている。