公演中に大けがも…

 1962年7月には公演中にファンの投げたテープが目に当たって負傷するという事故に見舞われた。このとき治療した医師こそ、後年、島倉が借金を肩代わりし、債権者に追われる原因をつくった男性だった。

若かりし頃の島倉千代子(1962年撮影) ©時事通信社

母に猛反対された結婚

 この年には一方で、プロ野球・阪神タイガースで強打者として活躍していた藤本勝巳と婚約している。結婚式は婚約発表からちょうど1年後、翌1963年10月に予定されていたが、直前に島倉の父が急逝し、せめて四十九日が過ぎてからとの島倉側の申し出で延期され、12月に大阪のホテルで挙げた。しかし、もともと母をはじめ島倉の家族は一家の稼ぎ手である彼女の結婚に猛反対していた。そのため式には全員が欠席する。

ADVERTISEMENT

 阪神前監督の岡田彰布(あきのぶ)には幼少期、父親が阪神の有力な後援者だった関係で、結婚まもない藤本・島倉夫妻が自宅を訪ねてきた思い出がある。このとき、岡田少年のため藤本がトスバッティング用のネットをお土産に持ってきてくれ、島倉にボールをトスしてもらったという。