高市早苗首相は、更年期特有の症状による体調不良を理由に「もう政治家としてやっていけないのでは」と悩んでいた時期があった。この窮地から高市首相を救ったのが、産婦人科医の対馬ルリ子氏だ。

 高市首相が苦しんだ更年期の症状と、その不調からの復活について対馬氏が語った記事の冒頭を紹介します。(取材・構成 相澤洋美)。

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「自分は得体のしれない病気にかかったのではないか。もう政治家としてやっていけないのでは……」

 15年以上前にはじめてお目にかかった時、彼女は本気で思い悩んでいました。当時の彼女は、原因不明の体調不良に襲われていたのです。

 突然汗が噴き出す、動悸がする、体がだるい……。吹雪の中で演説をしているのに汗が止まらないこともあったそうです。ですが、大病院や大学病院で医師の診察を受けても「原因は分からない」と言われ続けた。

 自律神経に関するいろいろな検査を受け、内科や精神科などさまざまな医師に診てもらい、抗てんかん薬の使用を提案されたこともあったそうです。その薬を使うか悩んでいた頃に、彼女は私のクリニックを訪れました。

産婦人科医の対馬ルリ子氏は、更年期の症状に悩んでいた高市早苗氏の治療を担当した

〈高市早苗首相(65)は、かつて更年期の症状に悩まされたことを明かしている。2006年、第一次安倍晋三内閣で内閣府特命担当相として初入閣した際には、就任会見でホットフラッシュ(ほてり)に襲われたという。当時、高市氏は45歳。自他ともに更年期特有の症状だという認識がなく、メディアから汗をしきりにぬぐう姿を「つゆだく大臣」と揶揄されたこともあった。

更年期の症状に悩んでいた頃の高市早苗氏(2006年)。第一次安倍晋三内閣で初入閣を果たしたタイミングだった ©JMPA

 そんな高市氏の症状を女性ホルモンによるものと診断し、改善に導いたのが、産婦人科医で女性ライフクリニック理事長の対馬ルリ子氏(68)。産婦人科をはじめ内科、乳腺外科など、女性の心と体を総合的に診療するクリニックを運営する医師である。

 民間シンクタンク「日本医療政策機構」の試算によれば、25年時点で国内の女性の約230万人が更年期障害を抱えているとされる。多くの女性たちと同じ悩みに直面した高市氏は、いかにそれを乗り越えたのか〉