その後、両親の反対などいろいろあったらしいけど、最後はママが私を身籠り、ふたりは結婚している。

 普通なら幸せの絶頂だったはず。

 でも、パパはこんな不安に苛まれていた。

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「俺は遊び歩いてばかりいたから、子どもに罰が当たったらどうしよう」

「生まれてくる子どもがどうか五体満足でありますように」

 いかにもパパらしい悩みだ。

 私は逆子だったから、帝王切開で予定より4日も早く生まれたらしい。パパはママのそばで慌てふためいてオロオロするばかり。見るに見かねたお医者さんが、パパに鎮静剤を打ったという話を聞いたときは、思わず笑ってしまった。

「丸々と太った、女の子の赤ちゃんですよ!」

 看護師さんに教えられた瞬間、パパはボロボロ泣き出した。私を抱いたときは安堵と歓喜でどうにかなりそうだったらしい。

 

「子どもなんか作るんじゃなかった」

 子育てはもっぱらパパがやっていた。ミルクを飲ませたり、オムツを替えたり。その後の私に対する子煩悩ぶりを見れば簡単に想像できる。

 それからわずか2年で、睾丸がん、そして肺がんになってしまったのだ。パパは絶望のどん底に突き落とされた。

 パパはこう思ったらしい。

「娘を残して死なないといけないなんて。なんて罪作りな父親なんだ。ああ、結婚なんかするんじゃなかった……。子どもなんか作るんじゃなかった」

 私も乳がんを告知されたときに悲しみに暮れ、真っ先に百々果のことが頭に浮かんだ。だから、パパの気持ちは痛いほどわかる。

 でも、パパはこうも思ったらしい。

「これからは1分1秒でも長く家族と一緒にいてやろう」

写真=平松市聖/文藝春秋

 梅宮さんの著書『フルコース』では、「勃たないのは、嫌なんだ」と語った梅宮辰夫さんの最期の様子や、ずっと一緒に生活してきた母・クラウディアさんへの本音、娘へのネグレクト報道の裏側など、赤裸々に書かれています。

フルコース がんと私と家族の日々

梅宮 アンナ

文藝春秋

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次の記事に続く 抗がん剤の苦しみに耐え「入院役」で『不良番長』を撮影…梅宮アンナ(53)が明かす、末期がんだった父・梅宮辰夫の壮絶現場

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