モデル、タレントとして華やかなキャリアを築く一方で、恋愛や結婚、離婚、シングルマザーとしての子育て、そして乳がんとの闘いまで、その人生を包み隠さず語ってきた梅宮アンナ。なぜ彼女は、数々の苦難や世間の批判にさらされながらも、自分らしく生き続けることができたのか。そして、梅宮アンナがたどり着いた人生観とは何だったのか。

 梅宮アンナが自身の半生を赤裸々につづった著書『フルコース』(文藝春秋)から、父・辰夫さんとのエピソードを抜粋してお届けする。

 

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新興宗教に入信したおばあちゃん

 おばあちゃんは躾には厳しくて、パパが悪戯でもしようものなら、雪がしんしんと降りしきる極寒の屋外に3時間くらい裸足で立たせたそうだ。ビシッとして、チャキチャキ。そんな昔ながらの気骨ある女性だったらしい。

 でも、パパが肺がんになると新興宗教に入信してしまった。

 やっぱり不安に耐え切れなかったんだと思う。

 私が小学生のころに、おばあちゃんは亡くなっちゃったけど、最期まで宗教にハマっていて「辰夫が助かったのは、宗教のおかげだ」と言っていた。私は小さいながらに「いやいや、病院のおかげでしょ」って思っていたけど。

 お盆やお正月に、おじいちゃんおばあちゃんの家に親戚一同が集まると、おばあちゃんは全員を正座させて、いかに宗教に入ってよかったかを得々と語り始める。そんな光景を今でも覚えている。

 みんな、おばあちゃんのことは大好きだったけど、このときばかりは私も嫌だった。みんなも一様に「う~ん……」と困った表情を浮かべていた。

 パパが医療を信頼していた背景には、当然、おじいちゃんが医者だったことが大きい。それと同じくらい新興宗教に入信したおばちゃんに対する反発もあったのかもしれない。